食物繊維とは体内で消化・吸収されずに、小腸を通って大腸まで到達する食品成分のこと。
では、どんな健康効果があるのでしょうか。
β-グルカンを始めとする食物繊維の効果
一番良く知られているのは大腸での効果です。
大腸への良い効果
・整腸作用
・便秘の改善
なぜこの効果が得られるかというと、
吸収されずに腸に至る食物繊維が便の体積を増やして大腸を刺激すると、腸の動きを活発化して排便を促します。
また、大腸内で善玉菌のエサとなって腸内細菌を増やすからです。
以上は大腸に達してからの効果ですが、食物繊維には他にも健康によい効果が。
血糖値やコレステロール値への効果
食物繊維は小腸での栄養の消化吸収をゆっくりにさせるため、血糖値の上昇速度を抑制するとともに血液中のコレステロール濃度を低下させます。
また、コレステロールを体外に排出させる働きもあります。
なお、血中のコレステロール値が高くなると、血管をふさいでしまって血液の流れが悪くなり、動脈硬化になります。
コレステロールが増えすぎると、高血圧や脳卒中の原因にも。
β-グルカンと食物繊維の種類│不溶性食物繊維と水溶性食物繊維
最近人気の食材であるオートミールは食物繊維が豊富ということで人気があります。
オートミールは可食部100gあたり、水溶性食物繊維を3.2 g、不溶性食物繊維を6.2 gを含んでいます。
では、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維で何が違うのでしょうか。
β-グルカンはオートミール人気の立役者
水溶性食物繊維は、糖やコレステロールの吸収を遅らせたり、コレステロールを体外に排出すると共に
善玉菌のエサとなって腸内環境を整える効果があります。
オートミールに多く含まれるという「β-グルカン」は、この水溶性食物繊維の一種です。
これに対して不溶性食物繊維は、体内で水分を吸収して膨らみ余計なものを絡め取りながら消化管の中を進むので、便の体積を大きくして腸を刺激します。
ところで、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は1:2で摂取したときに最も効果的に作用すると言われています。オートミールの場合、可食部100gあたり、水溶性食物繊維を3.2 g、不溶性食物繊維を6.2 gが含まれているので、ほぼ理想の割合なのです。
なお、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は、1つの食品どちらかだけが含まれているわけではなく、両方が含まれているのが普通です。
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